2018年度の最低賃金が公表されて早1ヶ月あまり。事業所様によっては、そろそろ公表後はじめてのお給料日を迎える頃ではないでしょうか。最低賃金の額や簡単なチェック方法についてはこちらをご覧いただくとして、今回はお給料に歩合給が含まれる場合の最低賃金の計算方法をご説明しようと思います。

歩合給とは

歩合給とは、個人の成績や売上に応じて計算して支給されるもの。事業所様によっては、営業手当とか、インセンティブという言葉で表現されることもあります。ここでは、固定給にプラスして歩合給を支給している場合の最低賃金の計算方法をご説明致します。

歩合給÷総労働時間数

まずはじめに、固定給部分の1時間あたりの賃金を計算します。固定給から最低賃金の対象にならない賃金をマイナスした額を、1ヶ月の平均所定労働時間で割ってください。続いて、歩合給をその月の総労働時間で割ってください。最後に、それらの答えを合計した額と、最低賃金額を比較する。これが歩合給がある場合の最低賃金の計算方法です。

具体例

例えば、ある事業所の1ヶ月の平均所定労働時間が170時間として、固定給が140,000円。そしてある月の歩合給が15,000円で総労働時間が180時間だったとすると、140,000÷170=823円、15,000÷180=83円、823+83=906となります。その額を京都府の地域別最低賃金(2018年度)882円と比較すると、この月は最低賃金額以上、ということになります。