昨日は河原町にあるイタリア食堂910さんの定期開催イベント「PASTA!PASTA!!PASTA!!! パスタ祭」へ行って来ました。その名のとおり、いろんなパスタ、あらゆるパスタを思う存分、お腹いっぱいになるまで楽しめるこのイベント。今回はその数なんと12品。いったいどんなパスタが出てくるのか。供された順、画像左上から順にご紹介します。

塊を意味するニョッキ #1

通常、コース料理って前菜から始まりますが、今回はパスタ祭なのでいきなりパスタ。イタリア語で「塊」を意味するニョッキでお祭りが始まりました。白い九重栗南京と抹茶で野菜本来の深い甘さが味わうことができました。

トスカーナ北部のテスタローリ

2皿目は、世界最古のパスタのひとつと言われるテスタローリに祇園豆、バジリコ、ピスタチオ、そしてパルミジャーノ、いわゆるジェノベーゼ、ですね。祇園豆とはインゲン豆の一種で、祇園祭の頃に種を蒔くことからその呼び名がついたとのこと。1皿目の甘さの余韻がバジリコで爽やかにリセットされました。

スパゲッティーニ 1.4mm

イタリア語で紐を意味する言葉、スパーゴがその語源だそうです。我が家ではDe Ceccoのフェデリーニ、つまり1.4mmを使うので、食感的にお馴染みな感じ。しかもお魚をシンプルにオリーブオイルで、というマイフェイバリットスタイル。まして旬の秋刀魚という、思わず顔がほころぶ味わいでした。

魚卵を意味するフレーグラ

今回の全12皿の中でいちばん驚いたのが、このフレーグラ。「リゾットです」って供されたら「はい、そうですか」と、これがパスタだとは絶対思わないはず。それは見た目だけの話ではなく、口に入れてみても歯応えがしっかりあって、パスタの世界の奥深さを思い知らされました。

ソースをすくい取る、という意味のティラスーゴ

渡り蟹、トマトソース、浅利の出汁。これもさっきの秋刀魚同様、絶対に美味しい組み合わせ。ねじねじティラスーゴが、その名のとおり味わい深いソースをすくい取ってくれたおかげで十二分に堪能することができました。この次にデザートが出て終了、でもまったく問題ない満足感にこの時点で達していましたが、実際はまだ折り返し地点。後半は肉系のパスタが展開されるとのこと。

小さなリボンという意味のフェットチーネ

いわゆる平打ち麺のフェットチーネ。折り返し地点らしく、ポルチーニ茸をあっさりカルピスバターで口の中を軽くリセット。一気に涼しくなり秋が深まった感のある、まさにこのタイミングで味わえたことが幸せな秋らしいパスタでした。

ヴィーナスのヘソを意味するトルテッリーニ

これまたポルチーニ茸ですが、味付けのパスタが違うのでまた違った味わい。ひとつひとつ、ゆっくり味わうことで、モチモチ感も余すところなく楽しめました。

塊を意味するニョッキ #2

2回目の登場、ニョッキ。今回はインカのめざめにゴルゴンゾーラ。そしてマスカルポーネの甘さをプラス、といったところでしょうか。チーズ好きにはホントたまらなかったです。

鴨の首を意味するガルガネッリ

今回のラインナップで個人的にいちばん意外だったのがこちら。っていうのも、僕はどちらかというと肉系のパスタ、ラグーとかボロネーゼとか苦手だったんですけど、これは本当に美味しかった。栗を食べて育ったというガリシア豚、最高でした。

ピエモンテのアニョロッティダルプリンをドッピオで

北あかり、フォンティーナチーズ、鴨ラグー、こちらも言うまでもなく最高。苦手意識はもうなくなったかも知れません。これだけ食べて相当満腹なはずなのに、おいしくいただけました。

イタリア語でギターを意味するキタッラをあのアニメ風で

なんのアニメか、ある世代以上の方なら見た目でお分かりですよね?そう「ルパン三世 カリオストロの城」に出てきた「いやだー」っていうウェイトレスさんが持ってきたあのパスタです。まさにドストライク世代なので、テンション上がりまくりでペロリといただきました。

帽子の形のカッペレッティ

パスタ祭なので、デザートもパスタ。イタリア料理におけるパスタを日本料理における米とするから、あんころ餅とかおはぎとか、要はそういうことですよね。ラ・フランスとチョコレートの相性、最高でした。まさにフィナーレにふさわしいお料理でした。

このパスタ祭、前回と今回の間隔をふまえると次は再来年開催予定とのこと。その時が既に待ち遠しいです。