元気の出るオレンジカラーとHello, Work!という言葉が目に飛び込んできて、思わず手に取りペラペラとページをめくると、社会保険労務士として馴染みの深いハローワークのことが書いてあるわけではない、というのはすぐに把握できました。ではどんなことが書かれているのか。表紙の下の方にある「僕たちの仕事論」という言葉が示すとおり、世の中のいろいろな方々の仕事に対する思いがたくさん綴られている雑誌でした。いや、こういうのムック本って言うんだっけ、なんてことを思いながらお会計。

資格取得手続きに至るまで

雇用保険や社会保険の資格取得手続き。それらは、僕が社会保険労務士として、お客様である事業所様から依頼を受けて行う仕事のひとつ。行政がその手続きに求めているのは数枚の紙。僕は電子申請で手続きを行うので、もはや紙ですらないわけですが、この手続きに至るまでには、事業を始める、新たに従業員を雇用する、という経営者様の思いがあり、そこで働くことを決めた従業員様の思いがあります。ささやかな決断かも知れない、人生を賭けた決断かも知れない。社会保険労務士が、法律を熟知しているのは当然のこと。でもそれだけでは足りなくて、経営者様、従業員様のそんな思いに共感できる、寄り添うことができる人間じゃないとダメだと、僕は考えています。そのためには、できるだけたくさんの方々の思いを知ることが必要。でも、自分の生活圏だけでは知り合える数に限界があり、まして昨今は偶然の出会いもままならない。なのでこのLUKE magazineは、自分の視野を広げる、とても良いきっかけになりました。ベストセラーのビジネス本も良いけど、どっちかって言うと、僕はこういうのが好きな人間です。